2011-04-01から1ヶ月間の記事一覧

大泥棒と水の姫君(仮)第一章03b

「まったく、手間のかかる姫だ」 風は的確に男だけを吹き飛ばし、ミリアはその場で尻餅をついた。そして驚きと嬉しさの混じった表情でクロウを見る。 「さっさと片づけるぞ」 クロウは男たちの方に向けて右手を突き出し詠唱を始める。 「くそっ、仲間か!」 …

大泥棒と水の姫君(仮)第一章03a

本作初の戦闘シーン。魔法とかの説明がやっとできる。ただしあんまり本格的には説明できないのであった。(テンポの問題で) そろそろ直したい部分とか増補したい部分が増えてきた。どのタイミングでやるべきか。 長屋の通りを抜け、裏通りを二人は駆けてい…

大泥棒と水の姫君(仮)第一章02c

ミリアは14歳、クロウが16歳の設定。クロウは生まれ育ちや過去の関係で少し上に見えればいいなあ、という感じ。ミリアは年相応に見えるのかしら。見えないとしても、箱入りだから仕方ないで片づけるつもり。 ミリアが目を覚ますと、肩に毛布が掛けられていた…

大泥棒と水の姫君(仮)第一章02b

水の国の城下町を出るまでが第一章の予定なのだが、あと倍くらいはありそうな勢い。道は長い。「算定が終わりましたよ」 ジョンがクロウに声をかける。クロウの持ち込んだ品の合計は、普通の家が数軒くらい建つような値段になった。流石にミリアも目を丸くし…

大泥棒と水の姫君(仮)第一章02a

この小説は基本的にミリア主体の三人称視点で、ちょいちょいクロウ主体になる感じで進ませているが、どうだろう。三人称であっても、視点をあまりブレさせると感情移入がしにくくなってしまうための措置だが。ちなみに視点の主体が移動するところでは一行空…

大泥棒と水の姫君(仮)第一章01c

クロウは長屋の町並みを進み、その中の一つの家を目指す。クロウの言う商人は、そこにいる。 「どうしてこんなところで商売をしているんでしょうか」 「そりゃ盗品を売買してるんだから、当然だろ。上手く隠れて商売しないと、すぐに官憲にしょっぴかれる」 …

大泥棒と水の姫君(仮)第一章01b

比喩表現を使う時に悩む。下の文章で「シンデレラみたいですね」って台詞を入れようと思ったが、常識的に考えてシンデレラは存在しない。似たようなおとぎ話は存在するかもしれないが、それを説明するのに文章を割いても仕方がない。 一番悩むのは動物とか。…

シェアワールド設定資料

シェアワールドの設定資料。どんどん設定が生えます。多分。あとわりと適当。 ◎浮遊大陸→下界の上を浮遊する大陸。千年くらい前に下界から魔物を隔離するために空へ放り出された。ユグドラシルの部分は下界の第一管理区に対応しており、その他の陸地は浮遊し…

大泥棒と水の姫君(仮)第一章01a

意外と使いやすいんじゃね? タイトルの01aは俺用区分。第一章 グライダーから見えるのは水の国で最大の都市。新月の闇の中でも、城下町の灯火は爛々と輝いていた。石畳で舗装された大通りには、日付が変わったというのにも関わらず、ちらほら人が行き交って…

大泥棒と水の姫君(仮)序章

どっちが使いやすいか試してみるテスト。序章 クロウは止まることなく城の中を走り抜けた。その身のこなしの軽さ、そして速さが、彼が”疾風”と呼ばれる由縁である。肩に担いだ盗んだ宝物はかなりの重さが伺えたが、そのスピードは衰えることを知らない。 城…